【解説】企業ロゴの役割とデザインの重要性

「ロゴ(Logo)」とは、特定の団体や商品、サービスなどを象徴するためにデザインされた文字列やマークのことです。なかでも企業ロゴの場合、大きく3つの役割があります。

①企業のイメージを表現する
②企業の存在を伝える
③競合他社との差別化を図る

この記事では、その役割を踏まえ、企業ロゴにおけるデザインの重要性を解説します。

①ロゴは、企業のイメージを表現するもの

Apple_first_logo
[図-1]https://en.wikipedia.org/wiki/Typography_of_Apple_Inc.

図-1は、とある企業が創業当初に使ったとされるロゴです。読書をしている科学者ニュートンと、頭上のリンゴがとても印象的なデザインになっています。これを見てどのような印象を持ち、どういった企業をイメージするでしょうか? 伝統的な古書店でしょうか? またはハイブランドなアパレルでしょうか?
実はこのロゴ、Appleが1976年に創業した際に使っていたものなのです。リンゴ農園で働いていた経験があり、また果実食主義者でもあるスティーブ・ジョブズが着想したとされています(1)。しかしこちらのデザインは1年しか使われず、翌年からはお馴染みの「かじられたリンゴ」がモチーフとして採用されています。
なぜ変更したのか? それは、当時革新的で未来的な商品(マイクロコンピューター)を販売していたAppleにとって、ロゴの表すイメージが企業イメージとかけ離れていたためです。
このように、企業が顧客に対して打ち出したいイメージ、顧客から抱いて欲しいイメージを、視覚的に表現する役割が、ロゴにはあるわけです。

②ロゴは、企業の存在を伝えるもの

apple products
https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/NBVi9zj2egU?

人は視覚的な情報を処理することが得意なため、たとえコンマ数秒という短い時間であっても、目で見たものから非常に多くの情報をインプットできます。ロゴはまさに視覚的な情報です。そのためロゴを、名刺やチラシ、広告、商品やパッケージなど、様々なシーンで使用することで、顧客に対して企業の存在を伝えることができます。
一方で、伝えるためには適したデザインがある、ということも忘れてはなりません。例として、ふたたびAppleの話に戻ります。
創業当初のロゴ(図-1)は非常に複雑なデザインです。銅版画調で、枠の部分には「Newton—-“a mind forever voyaging through strange seas of thought—alone.”」という詩が小さく刻まれています。1枚の絵画としてロマンチックで魅力的だと感じる反面、様々なシーンやサイズで使用されるロゴとしては非常に不向きに思えます。
このように、企業の存在を伝える役割がロゴにはあり、さらにそのためには適したデザインが必要なのです。

③ロゴは、競合他社との差別化を図るもの

https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/dhiOkqjewAM?
https://unsplash.com/ja/%E5%86%99%E7%9C%9F/dhiOkqjewAM?

ここまで、ロゴは企業のイメージを表し、顧客に企業の存在を伝える役割があることを説明してきました。そして3つ目の役割が、競合他社に対する差別化です。
差別化を図るためには、ロゴにおけるデザインの独創性、視認性が欠かせません。Appleのロゴは、リンゴの右側がかじられていることで、とても独創的かつ印象的なものになっています。何故かじられているのか、については様々なエピソードが語られていますが、いずれにせよ長く愛されるロゴとなり、信頼性と親近感を生み、Appleの象徴であり続けています。

以上、こちらの記事では、企業におけるロゴの役割とデザインの重要性を解説しました。
次の記事では、「ロゴとブランディングの関係性」について解説します。

(1)毎日新聞

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